祇園精舎の鐘の声です♪

時代を超え、国籍や宗教をも問わず、アンコールワット
を訪れる全ての人々が同じ光景を目にし、満ち足りた
表情をしていたことでしょう

「なんと美しいのだろう」
言葉にしなくとも、同じ思いでいることが私にも
伝わってきました

実際には、クメール王朝繁栄期に建てられた
ヒンズー教の寺院だったのです

でも、歴史をひも解いてみると・・・
してしまいました


下ってチャンパ国へと攻め込んでいきました

クメール王国は戦に勝利し、今度はチャンパ国が
属国となりました

ジャヤヴァルマン7世の時代に、クメール王朝は
最盛期をむかえます

国王は国家安泰のために、大乗仏教に帰依
しました

全ての国民の安寧をもたらす大乗の教えに
国王は共感を持ったのです

そして、宗教都市・アンコールトムを建立
しました

その規模は、アンコールワットの数倍の広さでした

チャンパ国との戦を教訓にして、四方の門は
高く頑丈な造りとなり

周囲を大きな環濠で守りました


この宗教都市の特徴は「クメールの微笑み」
と呼ばれる大きな観音菩薩です

主要な建物の四面に祀られていて、その数、
大きさに驚いてしまいました

国王は、宗教間の争いを避けるために、
ヒンズー教の神々をも祀りました

国を整備し、勢力を拡大した国王は凱旋した軍を
象のテラスで迎えたそうです

ヒンズー教の国に戻しました

しかし、一度衰退した国力は簡単には元に
戻りません

クメール王国は
「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す」かの如く
歴史の舞台から消滅してしまいました

この儚さがアンコール遺跡の荘厳さと重なって、
日本に祇園精舎として伝わったのではないでしょうか

史実より、歴史の夢を見つめたい、アンコール遺跡
でした

今回のいい町は・・・
自然に飲みこまれた寺・タプロームです♪
クメール王朝において大きな足跡を残した王が
二人いました
アンコールワットを建立させたスールヤヴァルマン2世
とアンコールトムなどを建立させたジャヤヴァルマン
7世です
ジャヤヴァルマン7世は、スールヤヴァルマン2世の死後、
弱体化していたクメール王朝の再興を誓って立ち上がり、
街道の整備や病院の建設に取り組みました
彼は国内各地に積極的に寺院を建てていくのですが
その代表的なものが、このガジュマルにより侵食され
たタプロームです
ジャヤヴァルマン7世が1186年に母の冥福を祈って
建立したとされる仏教寺院です
しかし、彫像や仏像のレリーフが削り取られ、また
ヒンズー教の神々の姿も確認されることから、後に
ヒンズー教に改宗されたと考えられています
遺跡は発見された当時のままの姿で保存されて
います
ガジュマルの根がまるで大蛇のごとく遺跡に絡みつき、
まさに生きている植物とともに経てきた年月の長さが
偲ばれますね
幹は乾いていて時が止まったように見えるの
ですが、緑の葉をつけて生きているのです
根っこは石と石の間を破壊しながら侵入しています
繁栄した時代には40基にも及ぶ塔や、800棟を超える
堂宇が立ち、僧侶や舞姫など1万人近くが暮らしていた
そうです
回廊を侵食する巨木は樹齢300~400年とも
いわれます
タプロームは大好きなアンジェリーナ・ジョリーが
主演した映画「トゥームレイダー」の撮影場所でも
あります
映画のセットではなく、本物の植物がお寺を
飲みこんでしまったのです
木の幹の間から仏様の顔が見えたり
ひっそりとしていて、思わず呼吸をすることさえ
忘れるほど圧倒されてしまいました
修復作業がされている場所もありました
このままの姿がこの遺跡の魅力ではありますが、
今なお成長し続けるガジュマルにいつか破壊されて
しまうでしょう
これだけの素晴らしいアンコール遺跡も、
自然の脅威には勝てないのですね
建設当初はどんな風景だったのかな、と想いを
馳せてみました
この遺跡の中に身を置くと、人間って小さいんだなぁ
と感じます
人間と自然の歴史について深く考えさせられる
遺跡「タプローム」でした
カンボジア・パブストリートです♪
アンコール・ワットを観光する際の滞在場所は
シェムリアップという町が便利です
遺跡がある以外は、田舎町というイメージしか
ないのですが、パブストリートだけはとても
賑やかです
外国人観光客向けのバーやレストランが
立ち並び、カンボジアに来たということを
忘れてしまいそうになります
せっかくのカンボジア滞在なので、カンボジア料理を
楽しむことにしました
カンボジア料理は醤油のようなとても馴染み深い
味付けで食べやすいものでした
ココナッツカレーはマイルドでおいしい
私が来たかった場所はここ The Red Piano
アンジェリーナ・ジョリーが映画「トゥームレイダー」
の撮影中よく訪れたそう
「トゥームレイダー」と名付けられたカクテルを
飲んで、撮影場所である「タプローム」を
思い出し、テンションが上がります
地元の人たちが楽しむ場所もありました
町の人々はみんな楽しそう
地元の方の生活をチラり覗けるのってとても
楽しいですね
人と人を、人と地域をつないでいきたい♡
地域に根差したお寺の発掘も
いい町.netで人がつながっていったら嬉しいな!!