今回のいい町は・・・
李滉が開いた陶山書堂です♪
韓国儒教の父といわれる李滉
彼の足跡を遺す陶山書院は緑深い山々と静かな
流れの洛東江に囲まれて儒教の学び場に
ふさわしい場所にあります
幼い時に父を亡くした李滉は
「身を整え、居住まいを正して他人よりも
学問に力を入れること」
という母の厳しい教えを守って育ちました
官位を退いて故郷に建てた住まいは都の経歴とは
対照的で実に質素なものでした
清廉潔白を身上とした李滉は財を蓄えることなく
10年の歳月をかけて「陶山書堂」を起こしました
彼の説いた朱子学は、宇宙と人間の根本的な
問題を探求する性理学でした
それは、人と人、人と自然が互いを尊重して生きていく
「敬」の思想でした
彼は、調和の取れた世界を理想にしたのです
李滉は、その理想を説くために弟子たちの寄宿舎
「隴雲精舎(ノンウンジョンサ)」を建てました
建物は韓国語の勉強を意味する工夫の「工」の字型に
なっています。
奥の間が勉学に勤しんだ『時習斎』
真ん中が住居するスペース
手前が休憩の間として使用した『観瀾軒』です。
この地を訪れた弟子たちは高い志を持っていました
李滉の教えを必死に吸収しました
でも、頭に詰めてばかりでは素晴らしい思想は
身に付きません。
寄宿舎の門に一つの工夫がしてあります
門の足元に一本の板が施してあって気をつけて
跨ぐようになっています
そのとき自然に頭と腰が下がり
「人を敬う気持ちが備わるように」
弟子たちが思想を理解するだけでなく身に着くように
との計らいが施されています
勉学にも調和が必要ですね
休憩の間『観瀾軒』の木戸を開くと洛東江の雄大な
自然が見渡せます
時には、窓を開け新鮮な空気を吸って
頭をからっぽにしないと・・・
自然のありがたさ、人と自然の調和の大切さに
気が付きません
「教育にゆとりを」の意味するところが
ここにあると思いました
人と人を、人と地域をつないでいきたい♡
地域に根差したお寺の発掘も
いい町.netで人がつながっていったら嬉しいな!!